古代吉備国を語る会夏季特別講演会

倭国乱」 卑弥呼共立 -その東アジア的意義-
奈良橿原考古学研究所 寺沢薫氏
紀元前からAD240年ころの日本と中国の歴史をダイナミックに語り、大変面白かった。

纒向遺跡 (まきむく遺跡・奈良県)=初期ヤマト王権の大王都=卑弥呼共立政権の都=「新生」倭国の中枢部
という大胆設定は面白かった。纒向遺跡は、何も無い所に突然現れた。前方後円墳もここに現れ全国に展開していった。卑弥呼共立のために、九州から東海まで各地から集まって、倭の新しい都を造った。その背景には当時中国東部から朝鮮半島に勢力を持っていた公孫氏からの要求があったのではないか。
 うーん、その共立の有力勢力が吉備でもあったのか!

 新生倭国誕生前は、九州のイト国(ナ国を含む)を中心とした、「イト倭国」が倭国としてあったようで、「ナ国の金印」を含め対中国外交などはもっぱらここがやっていたと言われました。

後半は岡山市姉妹都市洛陽市から二人のお客様が講演。遺跡発掘の様子などの紹介がありました。1500年も都として使われた洛陽の様子は大変に興味深かったです。