OB会

 元会社のOB会。アウシュビッツを旅行された方のレポートは圧巻だった。「戦後60年なのに、日本人の訪問が減っているというのは、どういうことだろう?」とおっしゃる。どうも戦争中の惨事や侵略の事実に目を背ける傾向が広がっているように思う。70〜80代の人たちはそこに危機感をもつ。過去の歴史に目をつぶれば、たしかに安易に生きられる。「南京はなかった」「アウシュビッツは虚構」といった極論が、その安易さに忍び込む。「戦没者を悼むため」と言いながら戦争賛美をはかる一群の言葉。そうした世相の中で、何を言えば心に届くのか?。事実を突きつける努力と共に、民衆の『言葉』を発見する努力が必要と思う。また頭に浮かんだ『みんなちがって みんないい』(金子みすず)。