安重根のこと

わが心の安重根―千葉十七・合掌の生涯

わが心の安重根―千葉十七・合掌の生涯

2年前に初めてソウルに行った時、興味に駆られて立ち寄った「安重根記念公園」が、私の唯一のこの人に関する知識であった。今又この本を読んでみて、明治の彼方、日清戦争から日露戦争へと移った時代に、日本がいかに韓国にひどいことをしたか。そしてその後35年にわたって植民地支配までしたのである。
 当時の日本の施策の責任者であった伊藤博文を暗殺?した「安重根」は韓国の「義士中将」であった。そして裁判で堂々とその主張を述べ、多くの人たちに感銘を与えている。当時彼を警備する立場だった憲兵の千葉氏もその高潔な人柄に打たれて、その書を残すことをはじめ、いろんな活動をしている。
 今又、日韓友好のために、この本によって掘り起こされた事実の重み。ぜひ多くの日本人に読んでもらいたい本である。