インド洋大地震大津波

 連日大きく報道されている。15万人もの死者とか。インド洋をとりまく世界の南地域の無防備な村や町が襲われたのだ。南北問題とも言われ、ますます貧富の格差が開く世界。貧困が犠牲を拡大した事はあきらかだ。いまさら「太平洋地域と同じ警報システムがあったら」などと言うのは簡単だが「なぜ無かったか?」である。インドネシア地震の巣であるのはわかっていたはずだ。世界企業がグローバル化の名のもとにあちこちで儲け優先の進出と撤退を繰り返し、世界の南北問題を深刻にした結果である。アメリカがここに至っても「有志連合で支援・・」などと口走り、世界から「国連中心でやるべき」と批判されているようだ。なんという無反省。
 日本もそうだが、今回の犠牲者にはアメリカやヨーロッパからの観光客も多く含まれて居て、まだ実態さえつかめないようだ。経済的に遅れていて、それゆえにますます貧困が進む地域を、世界の観光地としか見ない。それぞれの国が「グローバル化」の名のもとにいかに借金に苦しめられ、IMFの圧力で苦しい経済運営をしいられているか。こうしたなかでおこったこの災害は緊急の支援が必要なのはもちろん、こうした南北問題が先進国国民にも深刻な被害を及ぼしたものとして、地球の人類社会を今後どう運営していくかを考える好例であるといえよう。
 もはや自由競争万歳、資本主義的競争万歳では世界は救えないのははっきりしている。幸い世界の国々が結集する国連がある。そのもとで一部の横暴暴走をおさえて、多くの人々が幸せになるような政策を優先して実施すべきだと思う。アメリカなどはイラクで使う戦費があるなら優先的に国連に出資して手助けすべきなのは自明ではなかろうか。
 そこであえて言いたい。日本の成すべき事は、今こそ憲法9条を世界に広めることではなかろうか。世界から「紛争は平和的話し合いで」という声が今ほど上がっている時は無い。その時に戦後60年の憲法9条の日本での実践を元に、今こそこれを世界に広める時だと思う。なぜこれに逆行する世論が日本にあるのであろうか?9条の国日本に!

 なんだか思いのほか論文調になってしまいました。お読みいただいたどなた様か、ありがとうございました。